生まれた時は本当に可愛くて愛おしい子ども、子供が成長して歩いて喋り出す頃には、だんだんと子供にイライラするようになってきますよね。
そして、「いうことを聞かない」ということが悩みのタネになってしまいますね。どうすれば「いい子」に育ってくれるのかという事を気にするようになりますね。
もちろんそれは、あなたなりに子供のことを思ってのことだと思います。周りの迷惑にならないように、嫌われたりしないようにと、そのためにあなたが持っているルールを子供に教えようとしますよね。
それはそれで悪いことではありません。しかし、私は子供についてもっと違う見方をしたいですし違う見方をしています。子供は私を自由にしてくれる最高の教師だという見方です。
どういうことなのか説明していきます。この文書を読んで、あなたが子供に対して持っている見方を変え、あなたもあなたの子供も自由ののびのびと生きられるようになれば幸いです。
自由じゃない状態とは一体どういう状態か?
なぜ、私が「子供は私を自由にしてくれる」という見方をしているのか説明します。その前にまず、「自由じゃない状態」についてはっきりさせておきたいと思います。自由じゃない状態とは「縛られている」状態ですね。縛られているとは「〜でなければならない」状態です。
では、何が私たちを縛っているのでしょうか?それは、私たち自身が採用している「〜でなければならない」という考えです。この考えを持つ、採用する、信じるとその考えをはみ出ないように生きていくようになります。
そして、その考えをはみ出そうになる、もしくは実際にはみ出たような言動をしてしまうと「罪悪感」と判断できる感情を感じます。「あなたは自分が採用したルールからはみ出ていますよ。ルールを守れていませんよ。」という警報装置をあなたの胸の中に設置することになります。
そしてあなたが設置した「〜でなければならない」という考えの警報装置は、あなたにだけ採用されるわけではなく、あなたが見たり聞いたり触れたり関わる人全員に適用されます。
あなたが採用しているルールを守っていない人を見つけると、「怒り」「嫉妬」「イライラ」などと名前がつくような感情が湧き上がってきて、ルールを守っていない人を批判したり攻撃したりします。
芸能人の不倫ニュースなんかを見て批判しているのはこれに当てはまりますね。あなたが「結婚もしくは恋人というパートナーがいる状態で他の人と親密な関係を築いてはいけない」というルールを採用しているにも関わらず、それに反する人を見たり聞いたりすると、あなたの胸の中の警報装置が作動し、「あいつはいけないことをしている。攻撃をして正さなければいけない。」という具合です。
少し見方を変えると、「怒り」や「嫉妬」「イライラ」と名前がつくような感情が湧き上がるということは、あなたが置かれている状況やあなたが見たり聞いたりした他人の言動に対して何かしらのルールを設定しているということです。
警報装置が作動しているので、どういう時に警報装置がなるようになっているのか設定をしているはずです。セコムなどの防犯であれば、予定外に鍵が開いたりセキュリティシステムを解除しないまま建物内で動きを感知したりすると警報装置が作動するようになっています。それと同じように、警報装置が作動する設定があります。
その警報装置が作動する設定が、あなたが設定しているルールです。あなたが採用して信じている「〜でなければならない」という考えです。
ということは、警報装置が作動して不快な気持ち(本来不快な気持ちというのは存在しませんが、説明をわかりやすくするためにこう表現します)を感じるということは、あなたが採用したルールがここにありますよというサインでもあるということです。
そして、私たちを縛っているのは「〜でなければならない」というルールです。まとめると、誰かや何かに「怒り」「イライラ」「嫉妬」と名前がつく不快な気持ちを感じた時は、「あなたを縛っている、自由から遠ざけている考えがそこにありますよ。」というお知らせだということです。
では、子どもに対して怒る、イライラするということはどういうことか?
もうお分かりですね。子どもに対して怒る、イライラするということは、あなた自身があなたを縛っている考えがそこにあるということです。そのきっかけを与えてくれたのは子供の言動です。つまり、子供の言動によってあなたがあなた自身を縛っている考えに気づかせてもらっているということです。
これが、私が「子どもはあなたが自由を取り戻すために生まれてきてくれる」という見方をしている理由です。
自由であるというのはとても幸せな状態だと私は思います。なぜなら、何の縛りもなく、好きなように自分を表現して生きることができるからです。
しかし、私たち親は子どもに対して私たちが採用している「〜でなければならない」を植え付けようとして悪戦苦闘しますよね。「〜でなければならない」というのを採用するたび、自由からは遠ざかっていきます。自由な状態が幸せな状態だとすれば、自由から遠ざける事は幸せから遠ざけることとイコールです。
ところが、私たち親は「〜でなければならない」という考えを植え付けることが子供の幸せに役立つと思っています。
子供を本当に幸せにしたいのか不幸にしたいのかわかりませんね。もちろん、それが悪いわけではありません。それを選べばその経験をするというだけの話です。
私は子供に対して私が採用している「〜でなければならない」というルールを植え付けるのではなく、子供が知らせてくれるサインを活用して私も自由になるとともに、子供にも自由でいてもらいたいと考えています。
子供が教えてくれる自由への招待を活かす方法
子供は自由そのものですね。なぜなら、真っ白な状態で生まれてくるので「〜でなければならない」というルールを何一つ設定していないからです。あまりにも真っ白すぎて、鏡を見て写っている身体を見てもそれが自分だと認識しないほどだそうです。まぁ、実際はそうなんですけどね。
さて、子どもはいらないルールを採用していないので、その場その場で表現したいと思ったことをそのまま表現します。つまりは、やりたいことをやりたいようにやるということですうね。
そんな自由な子供の言動に対して、あなたがイライラしたり怒りを感じた時がサインです。あなたはその子供の言動に対して「〜でなければならない」という考えを持っています。
それに気づいたら、どんな「〜でなければならない」を持っているか、あなたの中の考えを探ってみましょう。通常は、あなたの頭の中に聞こえる声を聞くことでわかります。その時あなたが子どもに対して言いたくなる言葉こそ、あなたが採用している「〜でなければならない」という考えです。
その考えが見つかったら、その考えを引き続き採用していて自分にどんなメリットがあるのか考えてみてもいいでしょう。メリットがあると感じるなら、そのまま持ち続ければいいと思います。メリットがないと感じれば、またはメリットよりもデメリットの方が大きいと感じるなら、その考えはもう必要ないと手放してしまってもいいと思います。手放すかどうかもあなたが自由に選択してください。
なぜ、イライラさせる子供と同じ行動をしてみるといいのか?
もう一つ、子供が送ってくれるサインを生かす方法があります。それは、子供と同じ言動をしてみることです。
上の方にも書きましたが「怒り」や「嫉妬」を感じるということは、あなたが「〜でなければならない」と設定したルールを自分や他人が守っていないと判断するからです。
あなたはできるだけ採用したルールを守るように努めてきましたよね。そしてそれは、あなたが本当にしたかったことを殺してまでも守ろうとしてきましたね。
つまり、あなたが本当はしたかった、表現したかったのに採用しているルールを守ることを優先してできなかったこともあります。
誰かの言動を見て「怒り」や「嫉妬」という感情を抱くということは、自分も本当はそうしたいのにという気持ちの表れでもあります。
子供を見てそういう気持ちになるということは、「自分も本当は自由に振舞いたい。自分自身を素直に表現したい」という気持ちが奥に隠されています。
だとしたら、やることは自由に自分を表現している子供を怒ることではなくて、子供の真似をすることですね。だって、自分も本当はそうしたいと感じてるんですから。だったら、素直にそれに従ってあなたも自分を素直に表現すればいいです。
あなたも子どもを怒る時は少なからず嫌な気持ちになりますよね。怒った後も「怒りすぎたかな」「あんなこと言わなければよかったな」と罪悪感に苛まれることもありますよね。怒られた子供の方も嫌ですよね。怒られて「嬉しい〜!ママありがとう〜!」なんていう天性のドMはいないと思います。
なので、子供に対して怒りたくなったら、子供と同じようなことをやってみるといいです。「そんなこと絶対にできない!」と思われるかもしれませんが、やってみると意外に気持ちいいと思いますよ。
考えを突き止めずに、今すぐ自由に言動を選ぶ方法
上で紹介したのは、あなたが採用しているルールを一つずつ見つけてそれを手放し、徐々に自由になっていく方法です。確実ではありますが、少々めんどくさいですし時間もかかります。
それとは別に、今すぐ自由な言動を選ぶ方法もあります。それはまず、感じているのが本当に「怒り」なのか「イライラ」なのか、「嫉妬」で、それを感じているのは自分自身なのか?と検証してみることです。
あなたが怒ったりイライラしたり嫉妬していると感じるから、それの気持ちをどうにかしないといけない、こんな気持ちを感じたくないと瞬時に判断するので、その気持ちを解消するために「子供を怒る」という行動に出ています。
でも、実際はあなたがそれを感じているのではなかったらどうでしょう?また、その気持ちが「不快」でなければどうですか?「不快」だと判断するから、その気持ちを感じる時間を少しでも少なくしようとして子供を怒りますよね?でも、そもそも「不快」という判断がなければどうでしょう?それどころか、その時感じる気持ちが「望ましい」ものであれば、そのあとのあなたの言動にどう影響を与えますか?
怒るも怒らないもあなたがしたいように選択できると思いませんか?ちょっとイメージしにくいかもしれませんけどね。
ともかく、あなたが感じる気持ちに対して「不快」という判断がなければ、あなたは子供を怒って嫌な気分を感じることも罪悪感も感じることもないということです。そしてそれは、今すぐできることです。ちょっとだけ認識を変えるだけです。
具体的なやり方は、有料会員向けのサイトにて動画で説明しています。あなたが会員ならこちらからログインして「加藤鷹メソッド」の動画を見てください。
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子どもが渡してくれる親子とも幸せになるチケットを大事に扱おう
子供はそんなつもりはありません。子供はあなたを自由にするために生まれてきているわけではありません。子供は自分自身を自由に表現するために生まれてきています。でも、その表現をうまく受け取ることができれば、あなたが持っているあなたを制限する考えに気づき、捨てることができます。その結果、あなたも子供も自由にのびのびと生きられるようになり、幸せを感じることが多くなるでしょう。穏やかに生きられるようにもなります。
なんのルールも設定していない子ども以上に自由を表現する人はいません。あなたの子供はあなたを自由にしてくれる最大の教師です。そんな見方をしてみれば、今よりももっと子供を大事にしたい、愛したいと思いませんか?